ハードルの練習方法①から大きく日があいてしまい、更新が遅れてしまいました。
前回は、「効率の良い弾みが踏み切りで得られれば、身体は上に浮く」という前提で、踏み切ったら高くクリアしていく「ジャンプドリル」を行うことにしました。
今回は、その効率の良い踏み切り力を利用して、その弾みを前方向に持って行くことと、一度放たれた矢のように、エネルギーを得られたのでその力で脚にスピンをかけて、踏み切りから一気に着地まで持って行きます。
まずは、こんなドリルをやってみます。ウォーミングアップで使ってください。
あのスキージャンプの高梨沙羅選手も、試合会場でのアップに取り入れているんですよ。
まずは脚を左右に振ります。右足~左足の順です。もちろん左から行っても構いません。
10回ずつです。
股関節の動的ストレッチングですので、股関節可動範囲拡大を狙っています。
続いて、左足を振ります。
次は、脚を前後に振ります。左右両方です。これも10回ずつ。まず右から。
次に左足を前後に大きく振ります。
次にグラウンドハードルを階段の段差を利用して行います。
ディップ(前傾姿勢)をかける時、トレイルレッグ(抜き足)は踏み切り足の働きをするので、抜き足で地面を少し押してやる、そうすることによって、より実践的になるし、腰引けが減少されるでしょう。
このハードリングドリルでは、脚をスピンさせる技術が必要になります。ハードルは脚を蹴り出すのではなく、「上げて、下ろす」動作になるので、スピン動作を練習しなければなりません。次の動画のように、階段を利用して練習します。まずは、左足のスピン練習です。くるぶしが「0」を描くようにするため、ゼロスピンと勝手に名付けています。
続いて、右足のスピン練習。
次に、ハードルの抜き足の練習です。
鉄棒とハードルを使って、練習します。姿勢に気をつけて、引きつけながら乗り出すように練習します。
いよいよハードル練習です。
ハードルの練習方法①では、ジャンプをしていましたが、そこにスピンの要素を入れます。
まずは、ミニハードルで練習します。
リズムアップします。
続いて、ハードルの高さを上げて同じ動きを狙います。
次の動画は、後半にだんだんとリズムが上がるのがわかると思います。効率の良いバウンドをスピンのエネルギーにしているのです。
さらに1段高いハードルをクリアしていきます。
後半にリズムアップします。力で持って行くのではありません。
私もやってみました。
こうしてだんだんとハードルは高く、インターバルは伸ばしていきます。
そして、試合では100mH14秒56を出し、全国大会に出場。
100mYHでは14秒86が出ました。JOまであと0.06秒でした。
以上です。繰り返し見ることで、イメージトレーニングをたくさんしてください。
なお、動画のアップロードは許可を得ています。
編集 八王子市中学校体育連盟
八王子第三中学校陸上競技部監督 小嶋靖彦
八王子第三中学校陸上競技部監督 小嶋靖彦